New York Intensive Course

IESE二年生のAです。IESEの夏季インテンシィブコースでは、ブラジル又はニューヨークで授業を受講することができます。今回私はニューヨーク二週間のクラスの内、後半の一週間に参加しました。


授業はニューヨークのマンハッタン中心部・セントラルパークから徒歩5分にあるIESEのキャンパスにて行われます。このキャンパスは主に、エグゼクティブ用の専門授業や教授のリサーチ用に使われていますが、夏季の間はこうしてフルタイムMBAの特別授業が行われています。受講中には、ニューヨークのスタートアップ企業とのマッチングも行われ、今後ニューヨークでの就職を考えている学生も多く参加しています。

今回受講したクラスは「Value Investment」と「Winning Investment」。どちらもファイナンスに特化した授業で、前者は株式投資、後者は資産運用について学びます。個人的な印象ですが、マネジメントに力を入れているという評判通り、IESEの一年目は色々な分野を万遍なく学びます。その為、ファイナンスについて深堀する場面は比較的少なかったと思いましたので、今回は自分のバックグラウンドであるファイナンスを集中的に学ぶ為に、このニューヨークインテンシィブコースの受講を決めました。

 

Value Investment」では、Undervalued(過小評価)されている企業の株を見つける為に、企業価値及び株価算出方法を学びます。講義は、5日間の授業と最終プレゼンテーションで構成され、最後はチームプロジェクトとしてIESEの教授が招待した実際の投資家に向け、自分達の推薦する企業の株をプレゼンしました。講義では、DCFやマルチプルを使った株価算定方法を学ぶ為、ファイナンスバッググラウンドが無い人にとっては、一年生で学んだアカウンティングやコーポレートファイナンスから更に一歩進んだ知識を得ることができ、ファイナンスバックグランドがある人にとっては、授業内容と自分の経験を使って実際の投資家に直接提案する良い機会になります。当方のチームは、オランダ人、ナイジェリア人、スペイン人、サウジアラビア人、台湾人という構成でしたが、基本的にはファイナンスバックグラウンドを持つメンバーによる定量分析チームと、その他のバックグラウンドを持つメンバーによる定性分析チームに分かれてプレゼンテーションを作成しました。

最終日のプレゼンは、投資家から非常に厳しい質問が投げられ、どのチームも緊張感のあるプレゼンになりました。我々はアメリカの鉄鋼企業を選択しましたが、経済に大きく左右される業態だけに、事業内容についての細かい質問があり、メンバー一同冷や汗をかきました。しかしながら、当該企業がこれまで景気に関わらず8年間株主に配当を行っていることや、その企業が鉄鋼事業のみならず化学事業も行っており事業の多角化が十分にできていることを説明すると、上手く納得してもらうことができました。「Value Investment」ではテクニカルな知識もさることながら、投資家とのこうした実践的なやり取りから学ぶことが大きいのではないかと思います。

 

もう一つの「Winning Investment」は、5日間の授業とチームでの課題提出で構成されています。授業では、資産運用ポートフォリオの考え方について、理論的なことを学習します。特にリスクの高い株と比較的安全資産である債券をどの程度の比率で保有すべきか、といったAsset Allocationの考え方について、VanguardMorningStarといった情報ソースを多く扱いながら重点的に学びます。また、その後のチーム課題では、運用対象者のプロファイルや運用金額といった幾つかの条件を与えられ、その運用ポートフォリオを提案します。我々のチームは、運用者の年齢やリスク許容度を分析しながら、年齢ステージに応じた3段階のAsset Allocationを設定し、実際にVanguardの運用シミュレーションツールを使いながらリターン率やコストを計算し、提案書を作成しました。

実はIESE4th Termに「Wealth Management」という資産運用の授業がありますが、非常に人気がある授業なので、ビッドの結果によっては取ることができない可能性が高く、当方も実際に取ることができませんでした。一方で、費用はかかりますが、このニューヨークインテンシィブコースに参加すると、短期間で類似した授業が取ることができるのもメリットの一つだと思います。

 

 

一週間という非常に短い時間で勉強する為、観光をする余裕は殆どありませんが、それを差し引いてもニューヨークという環境で勉強できることはとても素晴らしい経験になると思います。一年生のファイナンス授業では物足りなかったという方は、IESEのネットワークを利用して是非参加してみては如何でしょうか。