女性MBA留学座談会

Class of 2017Aです。

 

Class of 2017は日本人学生17人のうち4名が女性です(25%)

Around 30の独身女性がMBAに来るのって、なかなか簡単とは言えない決断です、そこで、今MBAを考えている日本人女性の為に私たちの考えを共有しよう、という目的でバルセロナの街角で「MBA出願の悩みに答える」女子会を開催しました。

 

女子4人のプロフィールを簡単に説明すると、前職銀行私費のU、前職ITコンサルタント私費のH、メーカー社費のS、コンサルタント社費のAです。

 

今回は「なぜMBAを志望したのか」「どうしてIESEを志望したか」「実際に来てみてどうか」「将来どうするか」の4点について熱血議論をかわしました。

 

1,Why MBA?(なぜMBAを志望したのか)

インタビューで100%の確率で聞かれるこの質問。建前抜きの本当の理由は何だったのでしょうか

 

U: 仕事は大好きだったけど、金融のプロフェッショナルとしてどう生きて行くのか明確でなくて、一度自分の仕事と距離をおきたかったというのが受験を考えたきっかけだった気がします。中でも、MBAは給料を落とさずにモラトリアムを経験できるという意味で最適なオプションだったので、まじめに調べたら面白そうだったんですよね。

 

H:それは私もそう。大学院にはずっと行きたくて専門の院も調べたけれど、MBAは給料を保ち、選択肢を増やす意味ではいい選択肢だった。踏み出せないところもあったけど、7年働いてかなり現場に近い経験ばかりだったので30を迎えるにあたり、ビジネス的な知識をしっかり得たいなと思ったんですよね。後は、グローバルプロジェクトも幾つか経験したけれども、なかなかリードするのに苦戦したんので、リーダーとしてのスキルを鍛えないといけないって心底思ったのも理由の一つです。

 

A: 私は、コンサルタントとして、その業界で何年も経験を積んできたクライアントからの信頼を得るためにも、基礎的なビジネスの知識は学びたいと思ったのが大きいかな、あと、3年間コンサルの考え方ばかりしてきたから(MECEかとか、どうしたら効率を最大化できるか、とか)自分の感覚・考え方が固まってしまうのが嫌だった。もっと他のバックグラウンドの人と働いて考え方、働き方を学びたかったですね。

 

U: それはそうだよね、日本以外、世界の中で自分がどういう人間で、どういうキャラクターと見られて、強み、弱みが何なのかを理解するのは目的の一つだった気がします。

 

S: 私は海外についてもっと知りたいと思ったのが大きいです。就職して、企業が生き残って行くには海外進出をしなければいけないという現況がようやく腹に落ちました。私は帰国子女で英語はできる方だったけど、英語で仕事ができる≠日常会話ができるということに気付きましたし、見聞きすらしたことない国でどのように戦略を立てるのか想像も付きませんでした。また、工学部出身で何も経営について知識がなかったので経営について体系的に学びたいと覆っていました。

 

「ビジネスプロフェッショナルとしての自分のキャリアを止めずに見直す」、「グローバルな場に自分の身を置いて身の程を知る」、「ビジネスの知識を習得する」というのが大きい理由ですね。

 

でも、アラサーで2年間という時間を投資するって結構勇気がいりませんか?

 

U:今思うと、その疑問、日本の女性あるあるな気もします。ヨーロッパの女性は子供を産んでからもばりばり仕事をしているじゃないですか。しかも、皆さん綺麗。私は多分欲張りで、仕事は楽しいし、続けたいけど、”普通の幸せ”も諦めたくない、となると、今後の自分像が描きにくかったんですよね。そんな中で、日本でお会いするかっこいい女性にMBAホルダーが多かったですし、欧米の女性がどんなメンタリティで、どのような働き方をしているか、特に過程・社会とどう接しているか間近に感じてみたかった。来てみて、やっぱり新しい観点が多くて、肩の力が抜けて生きていくのが楽になった気がします。

 

H:私も社会の目はあるし、周りの賛同が得られる道ではなかったけど、実際MBAにきてみると、カップルでMBAに来ている人たちもいるし、奥さんは母国で働いていて、旦那が1人でMBAに来ている人も居るし、日本人のスタンダードが正しい訳ではないんだな、と安心しましたね。

 

S:「MBA行きます」と言うと「婚期遅れるね」と周りからよく言われましたし、実際に仕事とプライベートってどうやってバランス取るんだろうと思ってました。MBA行った女性に聞いたこともありましたし、バリバリ働いている女性にも似たようなことを聞いたことがありますが大抵の答えは「サポートは必要になるけど、大丈夫。なるようになる」でした(笑)それを聞いて腹をくくれた気がします。一度きりの人生だから、欲張りになろう、と。詰め込んでみればどうにかなるかもしれないし、できないならそうなった時に考えればいい。どこかでキャパオーバーが来て優先順位をつけなくてはならなくなった時も、自分が大切にしたいことが何かを見失わなければ間違った方向には行かないはず。ちょっと行き当たりばったりかもしれませんが、そう思うことで少し気が楽になりました。

 

私費の2人はファンディングについてどう考えていたのですか?

 

U:2年間の約1千万はほぼ貯金で補ってます。人生何にプライオリティを置くのかによるけど、私は経験に投資をしたかったから後悔はないです。自分が出資するのと、お金を貰って行くのではリスクが取れる幅や覚悟が違うし、実際、非日本人は私費の人たちばかりです。私費の方が、制約なくチャンスを掴みにいけますよ(注:社費の場合は、企業によって、MBA後数年働かなくてはいけない、インターンシップ先に制約があるなどの条件がある)。

 

H:私の場合は親戚から借りています。これだけのローンを背負うというのはなかなかリスクは高いけど、経験に投資したかったし、MBA2年間は損にはならないと思ってました。そして、実は去年、他の米系・欧州のMBAも受かっていましたが、値段がアメリカとヨーロッパだと1.5倍違うんですよね。可能なファンディングで、かつ費用対効果はどこが高いかという点も鑑みてIESEに決めました。

 

2. Why IESE?

どうしてIESEを選んだかという話がちょっと出たところで、数有るMBAの中でなぜIESEを選んだのかということを聞いてみたいと思います。

 

S:私は社費のため、まずは欧米トップ30位の中で選ぶという条件がありました。最初は米系MBAばかり見てましたが、訪問してみてインターナショナルさが物足りず、アメリカ人中心であることが目立ちました。自分の会社の事業内容からも、ダイバーシティのある環境の方が良いと思っていました。IESEにはオープンデーで来てケーススタディ形式の授業を初めて体験しました。授業では常に自分の意見・発言が求められます。この経験を通じて英語で仕事する、インターナショナルな人の中で自分をプッシュできるようになるのではないかと思いました。チームワークが重視されるのも魅力的でした。1年を通じて同じチームの人と密に接して、授業の一貫として、率直なフィードバックを行いあいます。自分がどんな風に見られているのか知れる貴重な機会でした。

 

H:確かに、私も先輩の話を聞いて人間関係の濃さがIESEが一番強いと思いました。一年通じて同じチームで、リーダーがいない、そして給料というインセンティブもない状況でグループワークをする経験は非常に学びが深いと思いました。ある意味仕事より難しい状況ですからね。

 

A:私は、MBAの目的が多様なバックグラウンドの人の中で自分のリーダーシップスキルを磨く、だったからダイバーシティと文化のあるヨーロッパの学校に行くと決めていました。アメリカとヨーロッパは実際人柄も文化も全然違います。ヨーロッパの中でなぜIESEに決めたかは、リーダーシップの理念に共感したらかかな。MBA持ってるが、人間力があまりない人もいて人間力をつけるにはどうすればいいのかと考えたときに、IESEのリーダッシプ理念(Spirit of service: 奉仕の精神)惹かれました。ビジネスプロフェッショナルとしてcompetitiveでありつつも、どう社会や他人に貢献するという部分が自分には足りないと思っていましたから。そして、アルムナイの人に話を聞いてみて、ただビジョンとして掲げられているだけでなく、クラスやチームメイトにどれだけ奉仕するかという点がカリキュラム・評価に落ちていることを知り、実が伴っていると思ったんです。

 

S:そうですね、成績が相対評価ということもあり、コンペティティブな環境と噂を聞いていましたが、他の人を蹴落とそうという方向には働いていない。助け合いが中心にあり、人間力がある人ばかりと感じます。学校を見る点として在校生のフィットとよく言われますが、私はこういう人になりたいか?という視点で在校生を見て、IESEの人はIESE視点ではなくて、個人の視点から私のためになるだろうと思うアドバイスをくれる人が多いようにかんじました。真面目だけどユーモアも兼ね備えていたりして、そういう人間らしいところにも惹かれました。

 

U:そうそう、私も大体同じなんですが、私は人間として成熟した人がいる学校が良かったためヨーロッパだけ見ていました(注:ヨーロッパのMBAの平均年齢はアメリカよりも高い)。

さらに、IESEIntegrityという言葉を掲げているんだけど、その通りで、同級生は、相手が何か素敵な発言をしているんではないかという仮定で意見を聞いてくれます。

 

 

3.実際に来てみて

1学期も終わり3ヶ月を過ごしたわけですが、期待と現実はどうでしたか。

 

U:プログラムは期待通りで、よく考えられたプログラムだと感じます。例えばマーケティングやリーダーシップ等々、13ケース、みっちりディスカッションするので自然にフレームワークが自分に馴染みます。ケースは、例えば、個人的な問題から、人の生死を扱うようなケースになど明確な一つの答えがないもの多い。自分は金融出身で、かつ、もともと答えのある問題を解くのが好きなんですが、それは強みでも弱みでもあります。でも、12か月でチームメイトに、Uは答えがある問題が好きすぎる、本質的な問題を見逃すと指摘を受け、ハッとしました(笑)

 

A:私も同様に人間の感情への配慮が欠けていると指摘されました(笑)。どうしてもコンサルをしていると効率性や金銭価値最大化ばかり焦点が言ってしまうけど、確かに実際のビジネスではそういかないよな、と。2ヶ月に1回くらいチームでお互いに能力やリーダーシップスキルの長所・短所についてフィードバックを受けれるのもとても勉強に成ります。毎日同じチームで過ごしているからこそ本当に的を射た指摘を受けます。チームからは思っていたよりも大きな学びを得ています。

 

S:発言することが課題だ、強化したいと思ってたからIESEを選んだけど、まだまだこの点は戦ってます。これからもケースやグループ課題はたくさんあるので、引き続き戦っていきたいです。世界各国から集まるチームメイトは学びに熱心で真面目で(時間厳守以外、笑)、どストレートに物事を言うので刺激を受けます。仕事から離れて、また他の人の仕事ぶりを見て、自分がどうだったのかと考えさせられることも多々あります。自分が譲れないところ・妥協できるところ、日本に住んで知らず知らずのうちにかかってしまっていたバイアスを発見できるのも楽しみの1つですね。

 

勉学も人間力に関する学びについても、まずまず満足度は高いということで一致ですね。

また、毎日の生活はどんな感じなんでしょうか。

 

U:生活は思ったより楽しいですね。バルセロナは空港までのアクセスが良くて、欧州各都市まで気軽に行けるし、あとはバルセロナ近郊も見どころたっぷりだし、旅行は行き放題です。でも何より毎日が楽しいのはチームメイト・ルームメイトという2つの家族と思える存在が出来たからだと思うな。3か月でここまで気を許せる人に沢山会えると思ってなかったです。彼らから、改めて大切な人とゆっくり時間を過ごすこと、親愛の気持ちをきちんと表現すること、あとは自分自身を肯定すること、の大切さを日々学んでおります。

 

H:やっぱり日本と違って一瞬一瞬を楽しんでいる学校の仲間、そしてバルセロナの人々を見て、価値観が変わりましたね。将来どこで生活をするのか未定ではありますが、人生を楽しむという気持ちで常にあり続けたいなと心から思います。

 

ぶっちゃけ恋愛なんかはどうでしょうか

 H:1学期は本当に忙しかったから、あんまりカップルとかはできていないですね。あと国に彼女彼氏、フィアンセを残してきている人も多いですね!

 

U:やっぱり女の子があつまると話は同じで誰がHotか、と自分の恋愛話になります(笑)毎週BoW(Bar of the week)という飲み会の後のクラブから始まる恋の流れは凄いなあと思います。

 

A:確かに笑。でも外人はやはり紳士だし、お姫様扱いしてくれるからいいなと思ってしまいます笑。あと驚いたのは、とても家族思いということ。スペイン人の友達は毎月2回くらい実家に帰ってる。

 

S:スペイン人の彼氏を作るという約束を日本の友達としてきたけど、IESEはまずスペイン人が2割くらいしかいないし、私はやっぱり英語での恋愛は難しいから日本人の方がいいなと思うなー笑

 

こちらのネタはまた次回にご期待ですね。。。

 

最近はヨーロッパでのテロもありますが、スペインの治安、日常生活なんかはどうでしょうか。

 

U: 地区にもよりますが、基本は女性が夜中歩いていても、問題ないくらい安全です。スリは多いけど、個人のがどれだけ気をつけるかの問題。アメリカにいるよりは安全に感じます。

 

H: あとはご飯が美味しいですよね。本当にどこにいっても美味しい。これは絶対アメリカのMBAではありえないと思います。笑 オーガニックスーパーも沢山あって、健康的な食事もある。あとはフルーツ、野菜がとにかくやすい!カフェ文化も根付いていて、おしゃれなカフェとかもたくさん。街もきれいでとても過ごしやすいですね。ほぼ雨もなくて、比較的温暖な気候で本当にバルセロナに来てよかったと思います。

 

A:英語は通じないところもあるけど、みんなフレンドリーでお互い頑張って理解しようとするので特に問題ないです笑。

 

S:街のサイズがほどよい都会さ&サイズなので車がなくても電車、バスで生活できます。あとはタクシーも安いので(初乗り300円くらい)夜遅い時はタクシーですね。夜中に女1人で乗っても問題ありません。個人的にお米がないと生きていけないのですが、日本食も簡単に手に入るし、スペイン料理自体が美味しいので食べ物で苦労しないのもいいです。

 

4. 将来について

MBA後についてどのような考えていますか。

 

U:絶賛就職活動中なので、具体的には割愛します。笑

でも、1学期で、今までの人生を生きてきた中で、自分が何を大切にしてきたのか、どんな生活をしたいのか、何が好きで、何に社会貢献していきたいか、をキチンと決めることが出来た気がします。多分、日本にいたときは私生活と仕事を切り離し過ぎていた気がするし、怖くて決め切れなかったから、これはMBAに来たお蔭な気がします。あとは、将来どの角度から、誰と何をするかを具体化していこうと思ってます。

 

S:日本の技術を海外へ。海外のマーケットニーズ・困り事を見つけて、日本の技術を使って商品を広げたい、解決したいという思いは変わっていません。1学期が終わって2学期に入ったところなので、まだまだ自分自身の課題の洗い出しができたところ...これからどうやって成長していこうか…というのが正直なところですが、何もできない・何も貢献できていないと自信が全く無かったところから、周りの助けもあって、少しずつ道が見え始めているのを感じています。2学期以降の授業・課外活動等で成長できる舞台はたくさん準備されているので、まだまだこれから頑張ります!

 

H:私もまだ就職活動中なので詳細は割愛しますが、自分が成長できそうという視点だけでなく、自分がパッションを持てる場所で働けるようにしたいですね。後はインターンでは海外経験も視野に入れたいと思っています。MBA採用という枠でみると非常に限られているんですが、どこにチャンスがあるかわからないので門戸を積極的に叩いていきたいと思っています。

 

A: 私は、MBAにきて改めてグローバル人材になりたい、という希望が強くなりました、グローバル人材とは私の中で、世界のどこの人材市場でも求められる人。日本人の転職先って基本日本の中じゃないですか、でもクラスメイトは「ロンドンとアメリカで働いたけど今度はアジアで働いてみたい」みたいな人ばっかりなんですよね、自分の働く市場が世界に広がるとチャンスは無限に増えるなと感じました。そこにたどり着くのに自分に足りないのは、まずは自分の意見を持つころ。英語がネックだと思っていましたが、そうじゃない、クラスメイトは英語ネイティブじゃなくてもどんな課題にも自分の意見をまず強く持っている(たまにロジカルじゃないこともあるけど)。それが私は(おそらく多くの日本人が)苦手だし、世界で戦っていくには足りない要素だと実感しました、まず1学期目で課題が見つかったのでこれから克服していけるか、楽しみです。

 

長くなりましたが、IESE女子はプロフェッショナルとしても、女性としても、それぞれ目標、課題意識を持ってがんばっています!この内容が少しでも迷える日本女性の力になれば、と心より願ってこの文を締めたいと思います。